2019年3月5日火曜日

お金持ちへの道のり【4】リスクとは何か?①~価値と価格の違い~

お金持ちへの道のり【4】リスクとは何か?①
~価値と価格の違い~


当シリーズ前回記事
お金持ちへの道のり【3】
~投資信託による資産運用の実例と長所概要紹介~

の中で、
皆さんが投資に対して尻込みする
大きな理由の一つに
「リスク」
があげられる、としました。

リスクとはつまり
「投資した元金が保証されない」
というものなのですが…


今回記事は若干頭の中が
こんがらがるような話になります。

ただ、是非とも知っておいていただきたい
非常に重要な内容でもあります。

こんがらがるとしましたが難しく細かく考えずに、
「ザックリとしたイメージ」
でとらえていただきたいと思います。


今回記事はタイトル
リスクとは何か?「価値」と「価格」の違い
です。

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銀行預金は安全だ。
なぜなら元金が保証される。
つまり、
預けたお金がそのまま引き出せるから。

ごくごく一般的な感覚として、
上記の様に世の中では通用しています。

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スタジオジブリのアニメ映画に
『火垂るの墓』
という作品があります。

第二次世界大戦中の日本を舞台として、
戦災孤児になってしまう兄妹のお話です。

兄の名前はセイタ
妹の名前はセツコ


兄妹二人で生きていかねばならなくなってから
セイタがセツコに母親が残した銀行預金の残高を
以下の様に嬉しそうに伝えます。

『お母ちゃん銀行に7000円も貯めててん。
 これだけあれば一生暮らしていけるよ!』

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もちろん私たちは物価が変動することを知っています。
当時の7000円と今の7000円では
価値が違うということを知っています。

ですのでもちろんセイタの言っていることを
笑うということはないですね。


ただ、
ほんとに笑っていられない
のがここです。

「価値が違う」。


私たちは知識として知っているけども、
この「価値が変動する」ということに
一般的に非常に鈍感です。

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2019年現在、

日銀がインフレ目標を年2%と公言しています。

年2%インフレということは、

今1万円で購入することができる商品、
またはサービスが
来年の同じ時期には1万円と200円出さなければ
手に入らなくなります。

さらにその一年後には
1万円と400円(複利の場合は404円)。
さらにその一年後には
1万円と600円(複利の場合は612円)。

これに対して当然銀行預金も同じように
年2%の利息が付きますよね。


…えぇっ!?付かない!?

そう、銀行にお金を預けていても
年2%の利息なんか絶対につきません。

それどころかATM手数料で
100円、200円はすぐに吹き飛びます。

某メガバンクなんかは
休日にATMでお金を「預ける」のに
手数料を取られるようになりました。

筆者はこれについて
「顧客を舐め過ぎてる」
と感じたので速攻で口座を解約しましたが。



話が横にそれましたが、
つまり、銀行は預金の額面は
おおよそ保証するのですが、
「価値」までは保証してくれません。

で、日銀の目算通りにインフレが進行すると、
必ず今の価値を保てなくなります。
インフレ2%に対して金利が追い付かないから。


「えっと、じゃあ、
 逆にデフレになった場合はどうなの?」

これが面白い話で、
今1万円で購入することができるものが、
来年の今頃9,800円で買えるかもしれない。

200円浮くわけですね。

つまり「デフレになれば得をする」
という状態です。

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つまり端的に表現をすると、

銀行預金とは安全な金融資産ではなく、
「この先デフレが進むだろう」
という予測に基づいた金融商品の購入、
つまり「投資」に他なりません。

そして『投資』という限りは
リスクの伴うものなのです。

「えー!?
 全くそんなつもりじゃ
 ないんだけど!」

と言っても通用しません。

さらに追い打ちをかけるようで申し訳ないのですが、
同時に以下のことも言えます。

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「一点張り」
つまりある方向、ある銘柄に
集中して投資するのは危険だ。

なぜならその方向が外れた場合、
とんでもない損失につながるから。
だから「分散投資」が必要だ。

ということについて、
投資に関して素人の人でも、
何となくご理解いただけると思います。


ですが、
「いやー、私は保守的で安全志向だから、
 無理な投資はせず、銀行預金だけ。」
と言っている人は事実

「一点張り」

のギャンブルをしている状態なのです。

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いや、そうは言っても
それは言い回しの問題で、
銀行預金はギャンブルじゃないでしょ?

と、かたくなに信じない人もいます。

何者かによる刷り込みが強いのか。
「投資」ということに対する
色んな種類の拒絶反応が大きいのか。
なぜなのかはよく分かりません。


しかし、以下のことを良く確認してください。

銀行預金というのは「間接金融」で
預金者が銀行にお金を預け、

銀行がそのお金を融資し、
貸付利息から手数料を引いて
預金者に利息を払う、

というもので、
預金者=投資家で
銀行はその代行業者なのであり、
銀行預金は明確に「投資」なのです。

これは中学校の社会科で習います。
(多分。一応習った記憶がある)

直接金融は自分で証券会社を通じて株や債券を購入して、
資金を企業や自治体等の組織に託して、
業績に応じて配当を受け取るなり、
利息を付けて返してもらうなりするものです。

ただ銀行預金であれば融資先が
倒産したりするリスクを銀行が背負いますが、

直接金融の場合はこれが「自己責任」で、
投資した企業が倒産したりしてて
投資額が回収できなくなるリスクもあります。

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さらに、当ブログでおススメする投資の方法として、
「投資信託」
というものがあります。

これは
株や債券等の直接金融と
銀行の間接金融のちょうど間にあるものと
お考えいただければ分かりやすいかと思います。


つまり、株や債券の様な、
「投資先を見つけなければならない」
というような手間を投資信託の運用会社が担当し、
投資家は運用会社に資金を預ける、
というのは銀行と同じで「間接金融」です。


ただ、どういったカテゴリの投資を行うか?
を投資家が選択することができ、

(例えば不動産投資を行う投資信託、
 電力会社等のインフラに投資を行う投資信託、
 新興国の債券に投資を行う投資信託、など)

それらを主に扱う「ファンド」は
株式等と同じような基準価格の変動、
また予定の配当利回り等を公開しています。

そして残念なことに一般的に
投資信託は元金が保証されません。

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今回記事ではまず、
価格と価値の違いとは何か、
を簡単にご説明し、

銀行預金は投資であり、
安全な資産でない。

間接金融、直接金融とは。

というところを
皆さんと一緒に考えてみました。


次回はこの続き、
「では、元金が保証されないとして、
 そのマイナスはリスクではないのか?」

というようなところを
以下のようなグラフを見ながら、
もう少し詳しく進めていこうかと思います。

値動きの概要イメージ図





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