前回は『マルサの女』に登場する敵役の
大金持ち権藤氏のセリフを引用し、
粘っこい怪演に関して簡単にご紹介しましたが、
当ブログは映画評論のためのものではなく、
投資を行うにあたっての第一歩となる心構え、
つまり原資保持の重要性を権藤氏に
代弁してもらったというところです。
今回はその実践によるメリットも
簡単にご紹介しようかと思います。
この理論で車をタダで手に入れることもできる |
しかし、この権藤氏の
「コップを舐めて我慢しなさい!」理論
というのは、
抽象的なイメージであるため、
なかなかピンとこない、
またそのメリットを感じにくい、
ということもあります。
ですので、ここでは
私たちの実生活に当てはめて、
「この理論をうまく利用すれば、
こんなこともできちゃう!」
という具体例を挙げようかと思います。
例えば「車をタダで手に入れることもできる」とすれば、
皆さんどう思われますか?
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例えば貯蓄が600万円あります。
諸経費込みで450万円の車を購入しようとした時、
①現金一括で購入
②ローンを組んで購入
さて、正解は?
「ローンを組んで購入すると、
ローン会社に余計な利息を
払うことになるよね。
それって損だから、
①の現金一括購入が正解でしょ?」
と、「一見正解に見える解答」を戒めるのが
権藤氏の言う
「コップを舐めて我慢しなさい!」理論です。
では、どうするのが正解か。
諸経費込みで450万円の車を
10年ローンで購入しようとすると
利息込みでおおよそ月々4.8万円の支払いで
総額580万円程度の支払いになります。
やはり利息はスゴイです。
ただ、貯蓄していた600万円を
うまく運用すれば月々0.8%、
つまり、
ローンの支払いと同額の
4.8万円程度の運用利益は
確保することが出来ます。
で、うまく運用を10年間続ければ、
車のローンは支払終わるし、
貯蓄の600万円は手元に残ることになります。
権藤氏の理論に当てはめて整理すると
以下の様になります。
「コップにたまった水を一気飲みしちゃう」
↓↓↓
貯蓄600万円のうち450万円を使って現金一括購入して、
当然手元には150万円しか残っていない。
⇒「これ最低だね。」
「コップの周りに垂れてきて舐めたしずく」
↓↓↓
4.8万円の運用利益
「それを舐めて我慢する」
↓↓↓
投資による運用利益の範囲で何かを買う
「コップにたまってそのまま残る水」
↓↓↓
投資の原資、600万円の貯蓄はそのまま残る
というわけです。
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「いやいやいや、
それは理論上の話であって、
そんなにうまくいかないでしょ?
そもそも、
配当が一定額で支払われる保証はないし、
投資に回したお金も当然
元金保証は無しですよね?」
これは全く仰る通りで、
上記のように理想通りの運用が必ずできる、
という保証はありません。
ただ、筆者の経験上(筆者の選んだ銘柄で)、
600万円の元金が150万円まで一気に値下がりする、
というような投信の銘柄は見たことがありません。
逆の言い方をすれば450万円を一括で支払っちゃうのは、
投資で450万円損失を出したのと同じことになります。
資産運用的発想、
最近のトレンドワードで言うなら
金融リテラシーに当てはめると、
どちらが正しいと言えますか?
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【4】 「車をタダで手に入れる」の実践例 |
【1】 資産運用のための原資保持の重要性 |
【2】 コップの水は溢れて垂れてくるのを舐めて我慢する |
【3】 この理論で車をタダで手に入れることもできる |
【4】 「車をタダで手に入れる」の実践例 |
【5】 コップの水を飲まずに我慢するコツ |
【6】 「明日からいきなり金持ち」は虚構 |
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